
WordPressに関しては良く、「簡単」「誰でも出来る」と言われ、苦手な人向けに、ブログ作りのワークショップがあったり勉強会があったりします。
ただ、多くの場合は、テーマを変更する。ブログを書くなどの表面的なことで、システム運営のことまでを教えてくれません。
その中でも今回は、データベース(MySQL)バージョンアップの実施方法をご紹介します。
データベースのバージョンアップに関して、レンタルサーバにより、
- 機能としてある⇛wordpressの設定変更
- 機能として無いため、データベースを新規作成⇛データベースをコピー⇛wordpressの設定変更
と、実施方法が大きく異なります。
そのため、今回はレンタルサーバの中でも、さくらレンタルサーバでのデータベース更新方法をご紹介します。
目次
大前提:苦手なら、自分でやらないで。
ここまで読んだ時点で、意味がわからない方も多くいらっしゃるかと思います。
データベースに関しては、
- 真っ白に出来る(今まで書いた記事も全部消える)可能性がある
- 設定ファイルを必ず変更する必要があるため、phpのバージョンアップよりもやりにくい。(PHPはリスクはあるものの、ボタンをポチポチするだけで大丈夫。)
のため、本当におすすめしていません。
そんなに頻繁いあるものでは無いので、Web屋に依頼する方が無難です。
(もし、周りにWeb屋がいない場合には、ご相談下さい。)
step1.まずはバックアップを
まずはバックアップを取って下さい。
その際に、バックアップデータをサーバ内に保管している場合には、FTPソフトなどを利用し自分のパソコンに保管しておきましょう。
Step2.現在のデータベースの状況を確認する
まずは、現在の状況を確認するのですが、Wordpress5.2より「サイトヘルス」という機能があり、そちらで確認することが出来ます。
データベースの状況の確認方法
管理画面にログインし[ツール]-[サイトヘルス]を選択

問題無い場合(改善がある場合)には、以下のように表示されます。

しかし、問題がある場合には…

上記画像のように、致命的なエラーの中にデータベースサーバが含まれています。
この場合には、この記事の作業を行い、対応を行う必要があります。
備考:
現時点(2020年1月8日)で、WordPressでは「MySQL 5.6 以上、または MariaDB 10.1 以上」が推奨となっております。
step3.データベース(MySQL)のバージョンアップ
いよいよ実際にデータベース(MySQL)のバージョンアップを実施していきます。
冒頭にもお話させて頂いた通り、この記事ではさくらレンタルサーバでの実施方法を記載いたします。
サーバ管理画面にログインし、左メニューにある[Webサイト/データ]-[データベース]をクリック
この際、新デザインの管理画面でないとデータベース項目がありません。

[データベースアップグレード機能]-[アップデート設定]をクリック


[同意する]にチェックを入れ、[予定日時]を設定します。

[アップグレード後のデータベースサーバー]のメモを取っておきます。

完了確認
設定した予定日時になり、完了するとメールが届きます。
予約日時に設定した時間がサーバ側の作業開始時間のため、少し遅れて完了の通知が届くと思います。
サーバ管理画面でも完了を確認してみます。
サーバ管理画面にログインし、左メニューにある[Webサイト/データ]-[データベース]をクリック
サーバが追加されているのが確認出来ます。

step4.設定ファイルの書き換え
step2までの作業で、
- 新しいバージョンのデータベースを作成
- 古いバージョンのデータベースから新しいバージョンのデータベースに内容をコピーする
といった作業が行われてきました。
ただ、現在の設定だと、Wordpressでは古いバージョンのデータベースから内容を取って来てしまいます。
そこで、Wordpressの設定ファイルを変更し、新しいデータベースから内容を取ってくる様に設定します。
注意事項
ここからは、FTPソフトを利用して、サイトの設定ファイルを変更していきます。
誤ってファイルを削除してしまったりすると真っ白に出来ますのでご注意下さい。
FTPソフトを利用して、サーバから、[wp-config.php]というファイルをダウンロード
一般的には、Wordpressのインストールフォルダにあります。
設定の書き換え
2.ファイルを開き、「ココを変更」とう箇所に、メモしておいた「アップグレード後のデータベースサーバー」を記載し保存します。
(mysql〇〇.✗✗✗✗.sakura.ne.jpといった形のものです。)

なお、この設定に誤りがあると、ファイルアップロード後に「データベース接続エラー」となります。

3.ファイルを再度サーバにアップロードします。
その際に、
- サーバ上にある、wp-config.phpの名前を変更(例:wp-config.php_20200101など)
- その上でファイルをアップロード
とやると、もし手違いがあり戻す際に、簡単です。
Step4.動作確認
最後に動作確認をします。
1.サイトヘルスで確認
改めてサイトヘルスを実行してみます。
元々あった、「古いデータベースサーバー」というエラーや改善が消えています。

2.サイトを動かして見て確認
動作の確認のため、
- サイトに行き、ブログ記事やカテゴリーページ、固定ページなどの表示を確認
- テスト的に記事を投稿してみる
などを行ってみて下さい。
特に問題がなければ、完了となります。
本当に慎重にやって下さい。
PHPのバージョンアップ同様、Web/IT屋じゃ無い方の実施は全くおすすめしていません。(記事にはしましたが…)
この更新作業に関しては、頻度はさほどありません。
そのため、苦手でしたら自分でなんとかしようとせず、Web屋に依頼することをおすすめします。
おすすめ記事WordPressは簡単じゃない?WordPressを使う上で必要なシステムメンテナンス。
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こんにちは。㈱シンラウンド代表の中島 達(@NakajimaSatoru)です。